女性のための、とてもわかりやすいバー講座「カウンター学のススメ」

Series3 自分好みの味わいを探ってみよう

大阪・曾根崎 Bar Blossom篇
「食べながら飲むカクテル」
写真・川田雅宏

オンリー・ワンを愉しむ

さて、今回はオリジナルカクテルについてお話しましょう。オリジナルカクテルは基本的には他店で飲むことはできません。 カクテルコンペティションでの優秀な作品が広く知られ、スタンダードになっていったりすることはありますが、一般的にはその店、考案したバーテンダーだけのものといえるでしょう。だから他所のバーへ行き、他店のオリジナルカクテルをオーダーしても通じませんし、またオーダーすること自体が失礼にあたることが多いものです。 気をつけなければならないのですが、言い換えれば、そこのバーだけでの愉しみといえるわけです。オンリー・ワン。自分の行きつけの店に、他にはない味わいのカクテルがある、それだけでもちょっと特別な、得しているような気分になれます。 大阪・曾根崎「Bar Blossom」のバーテンダー、小西広高さんはオリジナルカクテルをさまざまに開発され、常連の皆様にとても喜ばれています。とくに小西さんならではの作品は、食べて飲むカクテルです。シリーズ1のグレープフルーツやブルーベリーを食べながら飲む「ミスティ・ラグーン」、シリーズ2での梨の幸水の食感が愉しめる「カイピロスカ」など、さまざまなアレンジで魅了されつづけていらっしゃいます。
「旬のフルーツを使う場合が多いのですが、食感も愉しんでいただけたらと考えています。バーという非日常の空間で、いつものカクテルとはさらにひと味違うものを提供したい気持ちがあります」
女性に人気が高いのはもちろん、男性にも喜ばれることが多いそうです。疲労が溜まっている時に、心身をリラックスでき、気分がすっきりするようです。

料理の食材とソースの関係

小西さんは今回、デコポンを食べながらの「プレジール」(Plaisir/仏語/愉しみ、喜び)というカクテルをつくってくださいました。 プルシアという南フランスのプラムから生まれたリキュールとレモンジュースをシェークし、トニックウォーターで延ばしたもので、甘みと酸味がほどよく、ピーチのようなコクもある、面白い味わいです。そしてデコポンとトッピング・フラワー、ハイビスカスの花の額のシロップ漬けが彩りを添えています。 デコポンのジューシーさを味わったあと、ハイビスカスを口にしてみました。これがとても面白い食感なのです。プニュプニュした独特の感覚で、甘さもしつこくありません。初体験の味わいでした。
「このトッピング・フラワーはシャンパンをはじめとしたスパークリングワインに沈めてもいいですよ」
小西さんはそう教えてくださいながら、次にホットカクテルをつくりはじめられました。「ホット・ジャック・ラビット」というカクテルです。広く知られている「ジャック・ラビット」のアレンジだそうです。 ホット・オレンジにレモンジュース、メイプルシロップが加わり、カットオレンジが飾られました。温かいオレンジジュースにレモンジュースが加わることで、とてもすっきりとした味わいです。春らしい朗らかさがあります。
「三月の、春を感じながらもまだ肌寒い夜に、飲んでいただきたい」
小西さんはこうおっしゃいました。 お仕事ぶりを拝見していると、とくに「プレジール」の場合、料理の食材とソースの関係に似ていると感じました。
「そうです。似ていますね。このお酒にどんなフルーツを合わせるか。それを考えるわけですから。プレジールの場合は、デコポンの味を損ねないカクテル、ということでプラムのプルシアとレモンジュースとなりました」
是非一度、小西さんの食べて飲むカクテルを味わってみてください。そして皆さんの街にも小西さんのようにさまざまなアレンジを施した、素敵なオリジナルカクテルで魅了されているバーテンダーもいらっしゃるのではないでしょうか。 どうか、いろいろなバーを探検してみてください。

「Bar Blossom」だけでなく、太融寺/南森町/北浜エリアには素敵なスタンダード・バーがたくさんあります。BAR-NAVI検索からあなたが惹かれたバーへ、是非一度訪ねてみてください。

バーテンダー・小西広高
プレジール
ホット・ジャック・ラビット
Bar Blossom530-0057
大阪市北区曾根崎2-1-6
太洋ビル1階
Tel.06-6311-6530
17:00~1:00(土~24:00)
日祝休

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