女性のための、とてもわかりやすいバー講座「カウンター学のススメ」

Series3 自分好みの味わいを探ってみよう

東京・銀座 Bar Chase篇
「映画から生まれたカクテル」
写真・川田雅宏

話題が広がるカクテル

これまでスタンダードカクテルの風味の違いやオリジナルカクテルについて述べてきました。今回は映画を題材にして生まれたカクテルをご紹介します。 カクテルには地名や人名がつけられたものや映画、音楽から取られたネーミングのものがたくさんあります。「マンハッタン」「ニューヨーク」「ブラッディ・メアリー」「マルガリータ」など挙げればきりがありません。ウイスキーとディサローノ・アマレットというリキュールを使った人気の高い「ゴッドファーザー」というカクテルも映画公開から生まれたものです。
「世の中にはサブカルチャーとうまくリンクしてヒットするという現象は多いですが、カクテルの世界でも昔から芸能文化と結びついて話題になり、スタンダードとなったものがたくさんあります。そういったカクテルを知っていると味わう愉しみとともに、お酒の席のおつまみとしての話題ともなり、心地よい時間を過ごせると思います」
東京・銀座「Bar Chase」のバーテンダー、中村誠吾さんはこうおっしゃいます。定期的にジャズライブがおこなわれるバーですが、音楽の話題はもちろんのこと映画や旅をした場所、歴史上の人物などにちなんだカクテルを味わい、語り合うお客様も多いようです。 そこで映画と関連する女性に人気のカクテルを2品紹介いただきました。

映画で有名になったカクテル

まずは「シャンパン・カクテル」。『カサブランカ』は1942年制作ながらいまだに多くの人を魅了しつづけている映画ですが、その中に登場し、人気を得つづけているカクテルが「シャンパン・カクテル」です。 ハンフリー・ボガートがかつての恋人イングリッド・バーグマンと運命的な再開をする設定で、ボギーの男のやせ我慢が印象的です。そして彼の名台詞というか名翻訳“君の瞳に乾杯”(Here's looking at you,kid.)とともに有名になりました。 シャンパングラスに角砂糖を入れ、アンゴスチュラ・ビターズを1滴振りかけます。そしてシャンパンを注ぐというものです。中村さんはレモンピールをツイスト(軽くひねり)して香りづけされ、ピールをグラスの中に入れられました。
「角砂糖から立ちのぼる小さな気泡にロマンチックな演出効果がありますし、飲む時間経過とともに味わいが変化する面白味もあります」
そして食後のデザートカクテルとして最高だと中村さんは教えてくださいました。 次のおすすめは「コスモポリタン」です。これは1998年~2004年にかけてアメリカでTV放映された連続ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』でよく知られるようになったカクテルで、2008年には劇場公開され、2010年には2も制作されたのでご覧になられた方も多いのではないでしょうか。 ニューヨーク独身女性4人の姿をコミカルに描いた作品の中、キャリー・ブラッドショーがバーやクラブに行くと“コスモ”とオーダーするシーンがよく観られます。 ウオツカベースで、オレンジリキュール、クランベリージュース、フレッシュライムジュースをミックスしたものです。中村さんは「クランベリージュースがいいアクセントになっていて、酸味と甘みのバランスがよい」とおっしゃいました。ひと口含むと、たしかにクランベリージュースの風味が柔らかく広がり、女性に人気が高いのも頷けます。グラスがピンク色に染まっているのも素敵です。 さて、ここでは2品だけの紹介ですが、是非バーへ行って、映画にちなんだカクテルを味わってみてください。きっと愉しい時間を過ごせるはずです。そして地名や人物の名前のカクテルなどから、自分好みの味わいを見つけ出してみることをおすすめします。

「Bar Chase」だけでなく、東京・銀座エリアには素敵なスタンダード・バーがたくさんあります。BAR-NAVI検索からあなたが惹かれたバーへ、是非一度訪ねてみてください。

バーテンダー・中村誠吾
シャンパン・カクテル
コスモポリタン
Bar Chase104-0061
東京都中央区銀座8-6-19
渡辺ビルB1F
Tel.03-3572-5366
18:00~3:00(土日祝15:00~3:00)
年中無休

「カウンター学のススメ」Topページに戻る