No.2 名付け親は6代目の妻マージ
- 夫婦の絆の結晶
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メーカーズマークを生み出したのはスコットランド系の血筋をひくサミュエル家の6代目 Bill Samuel Sr.(ビル・サミュエル・シニア)でした。
安物ではなく特別なバーボンをつくることを決意した彼はなんと、170年伝わってきたバーボンづくりの製法のレシピを燃やしてしまいます。
彼が追い求めたのは最後の一滴まで堪能できる滑らかなバーボンをつくり上げること…。試行錯誤と苦悩の末にようやく完成したバーボン。
このバーボンに名前をつけたのは妻 Merge(マージ)でした。錫細工に造形の深かった彼女の口癖は「錫細工職人たちは(makers)は自分が納得のいく作品にしか刻印(mark)しない」
夫が納得のいくバーボンをつくり上げた時、夫婦の価値観が一致してメーカーズマークが生まれたと言えるでしょう。
また、18世紀の高級コニャックが色彩豊かな封蝋で封印されていた事を知っていた彼女は赤い蝋でメーカーズマークを封印する事を思いつきます。
愛する夫が人生をかけてつくったバーボンを妻が心のこめたネーミングとアイディアで世に送り出したのです。
1959年から変わらぬ製法とデザインの封を開ければ、妬けるほど甘いその夫婦の絆を今でも味わうことができます。