No.6 ラベルに隠されたバーボンづくりの伝統

ロゴマークは一族の軌跡

流星が「S」「Ⅳ」の文字を途切れながら、ぐるっと円を描くようなメーカーズマークのロゴには、様々な秘密が隠されています。
星マークは、現在の蒸溜所がある場所に元々あった、スターヒルファームという農園が由来になっています。
そして星の指輪のようですが、途切れ途切れになっている円線は一族の歴史を表しているというのが、諸説ある中、有力な説となっています。

4つの途切れ目は、バーボンの生産が止まっていた時期を表しているという説もあり「南北戦争」「禁酒法時代」「第一次世界大戦」「第二次世界大戦」という苦難の時代を物語っているのではないかと言われています。

そして「S」はサミュエル家の頭文字、「Ⅳ」は本格的なウイスキー事業を始めた3代目テーラーからメーカーズマークを生み出した6代目ビルまで、4代続いた事を示しています。
ロゴマーク1つとっても工夫が凝らされて、こだわりの強さが伝わってきますね。

誤りではなく誇り

ラベルに書かれている「BOURBON WHISKY」を見て違和感を感じませんか。
他のバーボンは「WHISKEY」と綴ります。しかしメーカーズマークには「E」が入っていませんが、誤りではありません。
これはサミュエル家の先祖がスコットランド系移民であったため、と言われています。

スコッチの本場であるイギリスでも、スコッチウイスキーには「E」がありません。
スコッチの流れを汲むウイスキーは、全て「E」を省いて表記するのが常識となっていると言われています。

そしてそれは、先祖を敬い丁寧にバーボンをつくるメーカーズマークの誇りの表れ、とも言えるでしょう。