No.5 手作り樽で熟成する理由

徹底したハンドメイド精神

メーカーズマークは、樽を製樽会社に発注せずに自分たちの手でつくります。

材料はホワイトオーク。
通常バーボンの製樽にはあまり時間をかけませんが、メーカーズマークは9ヶ月間の空気乾燥期間をおいて、余分な成分を追い出し、強靭な材料に仕上げます。

本来、バーボン樽はアリゲーターの背中と呼ばれるほどにカリカリに焼き尽くすレベル4の火入れを行いますが、メーカーズマークはその前段階のレベル3の火入れを行います。
これは「アリゲーターの腹」と表現され、四角い均一な焦げ目が出来たところで火入れを終了します。
その適度な焼き加減は、樽材からのタンニンの溶出と焦げ臭の発生を抑え、ヴァニラ様の甘みとしなやかな香ばしさを育てます。
こうして、スイート&スムーズの揺かごは出来上がるのです。

熟成にかける手間と愛情

熟成に入ると3年ごとに樽の位置を入れ替え、均等に熟成するように気を配ります。熟成庫の最上段は温度が高く、下段での熟成に比べてタンニンの溶出が多く、入れ替えのローテーションがスイート&スムーズに仕上げるための重要な鍵となります。

香味としてのベストな状態を生み出す事に努め、タイミングを見誤らないデリケートな熟成。

膨大な手間と愛情をかけ、約6年の熟成を経たのち、手作りの樽につまった世界で一本のメーカーズマークが出来あがるのです。